近況報告

3ヶ月程間が空いてますが、ここ最近について共有します。

自分は、10月から1月の半ばまで原料処理の洗米を任されていました。

以前にも記載致しましたが、洗米という作業は、力仕事であり、単調なものでした。

しかし、1月の半ばから、酒母室に異動になり、酛の作成作業に携わる事ができました。

酒母作成に小野酒造では、12日程かけます。

以下は吟醸以下の作り方である。大吟醸は、温度が通常よりも2℃低い。

1日目:【水糀】前日に用意しておいた、加工剤と乳酸、酵母、糀を入れ、水糀を作成、温度を管理して、次の日に10度を目指す。

2日目:【仕込み/汲みかけ】蒸米を入れて、仕込む。この時20度目標に仕込む。仕込みが終わったら、汲掛け器を酒母タンクの中央に入れて、汲掛け器内部の蒸米を取り除く。その後30分置きに汲みかけ器中央に溜まった水を周りにかける作業を16時まで行う。(仕込み終了が代替10時前なので6時間ほど)16時になったら、汲掛け器の中央に、2種類目の酵母を入れ、汲みかけ器を外し、櫂棒で混ぜる。

3日目:【打瀬】前日に仕込んだ品温を7℃から8℃まで下げていく作業。暖気樽という、中にお湯や氷水を入れる金属製の樽に氷水を入れて冷やしていく。

4日目:【初暖気】7℃~8℃の品温を11℃まで3~4℃上げていく。暖気樽に60度のお湯を入れて、タンクに投入する。タンクの下に60W又は100Wの電球を灯す。その際、タンクの周りはソフトロンというマットを巻き、温度の低下を防ぐ。一度11℃まで上げた品温を次の日には9~10℃を目指して下げていく。

5日目:【二暖気】初暖気と同様、3℃上げるために、暖気を入れて、12℃台を目指す。その後は、品温を10℃台まで下げていく。

6日目:【三段機】こちらも10℃台まで下げた品温を3℃上げて13℃を目指す。その後は、品温を11℃台まで下げる。

7日目:【四暖気】11℃台まで下げた品温を14℃台まで上げていく。その後は12℃台まで下げていく。

8日目:【留暖気】12℃台まで下げた品温を15℃台にして、その日はその温度をキープさせ、夕方から、次の日の湧付けに向けて21℃台まで温度を上げていく。この際は50℃のお湯をタンクに投入して行く。

9日目:【湧付け】21℃台の状態を2日程続け、ボーメが8を切るまで湧きつける。

10日目:【分け】酵母が活性化、糖分を食っていき、糖分の値が低くなってくるタイミングで、一度酵母の動きを抑制する。温度を下げて行き、7℃台まで下げていく。

11日目:【枯らし】醪タンクに移動するまで、低温で酵母の活動を眠らせる。

12日目:【酛下げ】醪タンクに移動する。この際、醪タンクには、酒母と汲水を添加する。

上記の流れが酛の作り方でした。

しかしながら、今現在は、酒母ではなく、醪担当として、醪の仕事に携わっている。

ちょっと最近前のめりで色々学ぶ事ができていないので、後一ヶ月もう一度しっかりとやっていきたいと思う。

日本酒造り日誌

醸造、食品用機械、消耗品を取り扱う専門商社の跡取りが、1シーズン日本酒造りに参加することになった為、この貴重な体験を記録し、発信していくために立ち上げたブログです。 インターネット広告代理店→醸造用品専門商社という、業界にはあまりいない経歴なので、その視点を忘れずに記事更新をしていきます。

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