蔵人のライフスタイルについて①

冒頭に、今まで、「本日のポイント」、「本日の流れ」、「気付いた課題」、「考え得る解決策」という流れで、自分なりの備忘録として記載をしておりましたが、ちょっと他の形式も取り入れて行こうかと思います。まぁ、形式ばったものに飽きたと言うか、つまらなくなったと言うかw


ということで、本日は、自分がこの1ヶ月間体験してきたことを元に、自分の独断と偏見で蔵人のライフスタイル記載したいと思います。


まず、酒造はどのような組織図になっているかと知らない人もいると思うので、簡単に図で示しますと下記のような形です。もちろんこれは企業によって異なりますが、製造、瓶詰め、営業で分かれている事が多いのではないかと思います。

自分がいるのは、製造蔵部門で、実際にお酒を製造する部門になり、責任者が「杜氏」さんです。

瓶詰部門は、製造した日本酒を瓶に入れて、ラベルを貼って出荷するところまでを行います。

営業部門は言わずもがな、自社製品の売り込みを酒販店に行い、販路を確保します。

事務は直売所での応対や、経理などのバックオフィス一連を行っています。

製造部門の中には下記のような役割があります。

製造と、その他の部門では、ライフスタイルが全く違います。特に造りの期間は。

製造部門以外は、土日は基本休みで、8時~17時が定時です。

製造部門は、全員が一緒に休むことはありません。朝も定時は7時~17時なのですが、8時半までに蒸米を蒸し上げないといけないので、日によっては6時には出社する必要があります。

他の酒造では、更に朝が早いところもあります。

全員が一緒に休むことがない、ということは言わばシフト制です。

月4日の休みが基本ですので、7日に一回休み、長いと11連勤などもあります。

私の休みの一部はこのような感じ。

休みは一日の為、ゆっくりすることは難しい。代替蔵人は、身体のメンテナンスを行ったり、家事を行ったりで一日が潰れてしまいます。

私の場合は、蔵に寝泊まりをしているので、蔵に居ても休まらないので、外泊することにしています。

基本的に長野で予定を入れたいのですが、長野に知り合いはあまりいないので、潔く東京に帰って会うべき人、会いたい人に会うようにしようと思っています。成し遂げたい事を見つける意味も込めて、積極的に動きたいのです。

一方、杜氏さんは、造りの期間は基本的に休みは皆無。1シーズンを通して、この一年間売る酒質の最高責任者である以上、すべての工程を管理しないといけない立場なのです。

なので、杜氏が変われば、その蔵の日本酒の味が変わるということはよくあることだと言う、その意味が本来的に分かってきた気がしています。

蔵人も、杜氏さんの決定事項に対して、しっかりと遂行する必要があります。

杜氏さんが考える日本酒造りに心から賛同して仕事をしている人は蔵の中でも少ないように感じているのですが、その理由としては、やはり酒造りの原理原則を勉強している人が少ないということが大きな理由として挙げられると思います。

経験者の方もいるのですが、その方々はわかっているのですが、未経験者も多いので、なかなか全員が同じ知識レベルで話ができる訳ではないし、人によってモチベーションも様々なので、トラブルやミスも結構起こります。

ミスについてはまた明日記載しようと思います。


日本酒造り日誌

醸造、食品用機械、消耗品を取り扱う専門商社の跡取りが、1シーズン日本酒造りに参加することになった為、この貴重な体験を記録し、発信していくために立ち上げたブログです。 インターネット広告代理店→醸造用品専門商社という、業界にはあまりいない経歴なので、その視点を忘れずに記事更新をしていきます。

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